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日本JC会頭所信
新たなる飛躍に向けて
公益社団法人日本青年会議所 第60代会頭 福井正興

ものごとに果敢に挑むことの前提は、過去にとらわれ過ぎないこと。未来は具体的に予測できないかもしれないが、大局的な変化は予見できる。そのために視野を広げ大局観を持つこと。そして、新しい組織の導入、運動の推進、海外との積極的な交流などを通して、自分自身に刺激を与え続け成長することこそが、地域と日本を元気にする原動力である。
日本JCは、1951年の設立以来、常に進取の精神により、果敢に挑戦を続けてきた。そしてこの60周年を機に、歴年の尊い軌跡に感謝と敬意の念を抱きつつ、新たなる飛躍へ向けてLOMと日本JCがともに手を取り合い、愛する日本を元気にするために、かけがえのない地球を守るために、確かな一歩を踏み出そうではないか。


【はじめに 〜確固たる己を確立し革新を続ける〜】

何事も事実の裏には背景があり、背景を知ると読みが深くなるものだが、私たちはいったい何者なのか。各人がそれぞれの背景、つまり生い立ちを深堀りすることがいかに大切かを考えたい。
旅行好きの父は、幼い頃から国内外のあちこちに私を同行させてくれ、また日々の生活や社業においても大切なことをその背中で示すことで、多くの教えを伝えてくれた。世界各地を訪れた時、日本が小さな島国であり、外国で売られている世界地図には日本が中心にないことを知って驚き、世界の大きさと未知の可能性を実感するにつれ、この素晴らしい地球の存在に胸を躍らせた。一方で、日本の古き良き伝統や心豊かな人々の暮らしが、いかに素晴らしいかをも知った。そしてそのことが自分自身を見つめ直し、今なお抱き続けている使命感の源となっている。
私の8代続く家業において代々受け継いできた家訓「無声呼人」は、「声無くして、人を呼ぶ」と読み、その真意は「徳のある人のところには、呼ばれ無くとも人が集まる」ということである。創業から220年、目先の利益に惑わされず、5年先10年先と遠くを見ること。そして、時代時代に価値ある存在であることは勿論、経営者は次代の利益のために今なすべきことは何かを常に追及するという、教えと戒めを受け継いできた。また、何よりも経営者にとって会社は預かり物であり、次代に必ず引き継いでいかなければならないということを肝に銘じ、「守る」ことに加えて「育てる」という発想を重視し、代々継承してきた。父が旅の先々で常に新しいものに触れ、日本茶を売り込もうとするなど、進取の気性に富む姿は、まさに家訓の実践に他ならなかった。
JCに入会し、今までの人生を振り返り、自分が何者なのかと考える機会を常に与えられてきたことを心からありがたく思う。JCという学び舎において、青年と言われる私たちが40歳までの限られた時間を必死に生き抜き、次代のために、子どもたちのために、ひたむきに歩み続けるということは何より尊いことである。そして、JCに入会し出会うことができた仲間はかけがえのない宝であり、人と人との深い縁があって巡り会うことができる機会に心から感謝している。日本において約1億2千万、地球上において約68億の人々が生きている中、一瞬の人生で巡り会える人はごく一握りであろう。つまり、メンバーとの出会いは奇跡の一瞬と言える。この一瞬を、最高の一瞬にできるかどうかは、その機会の尊さに気づくことができるかであり、全てにおいて己の前向きな意識次第である。
さらに、私はそんな巡り会いの中から、地域で本気になって人づくり、まちづくりに励んでいる志高き青年がたくさんいるということを学んだ。商売を続けることができるのも、日々の生活を明るく営み続けることができるのも、地域に甘えることなく、地域とともに果敢に挑む努力を惜しまず、古きものを大切にしつつも常に新たな風を入れ、進取の精神により魅力や刺激を生み続けてきたからであろう。つまり、伝統の灯は革新の追及によってともし続けられるのである。


【我が国のJC運動 〜LOMとともに歩む〜】

私たち日本JCが60年目を迎える今の時代、日本は刺激を必要としているのだ。
例えば経済の観点からこの40年を振り返ってみると、私が生まれた1970年代はモノがまだまだ不足していた時代であり、高度経済成長の追い風に乗ってモノを作れば売れた時代であった。それが1980年代になると、売れる商品と売れない商品に分かれ始めた。続く1990年代は、消費飽和の時代。2000年代に入ると、その消費飽和が一層進み、値下げでは価値のない商品は売れず、質を高めた新商品を次から次へと投入することが求められた。そして現在は、価格の見直しや新商品の投入に加え、ワクワクする質感、クオリアを訴求する販促などを通して、消費者の意識を刺激する仕掛けが必要な時代になったのだ。
私たちは、明るい豊かな社会の実現に向け、日々ひたむきにJC運動を推進している。各々が貴重な1年間の中で最も優先すべきことを可能な限り選択し、事業を組み立て、行動に移している。今の時代、私たちの推進するあらゆる運動は、国民の意識を刺激する運動へと転換する時期が目の前にはっきりと迫っていることを認識しなければならない。ただし、この国に住み暮らす国民とともに明るく生き抜く歩みを進めるにあたっては、不確かに改革を進めるのではなく、守るべきものは守り、変えるべきものは変え、新しい価値を創造することによって、人を惹きつける魅力を常に生み出し続けることが大切である。
世界には110有余の国にJC運動の灯があるが、日本のJC運動がこれほどまでに光り輝いている理由は、各地域に根差した運動と組織、つまりLOMが活発であるからに他ならない。そして、日本JCは、国内外において国家青年会議所としての運動を推進しつつ、LOMのさらなる発展を支える使命を果たしていきたい。
私は、LOMが元気であるためには、メンバー一人ひとり、それぞれの委員会が明るく元気でなければならないと常に言い続けてきた。何事にもひるまず、自発的に取り組み、決断力を発揮し行動する覚悟があれば、必ずまちは変わるのだ。私たちが疲れた顔や嫌な表情をしていたり、後ろ向きの発想をしていたりすれば、いくら素晴らしい運動を展開しても、私たちの方を誰も向いてはくれないだろう。それぞれの地域に暮らす人々と真剣に向き合い、語り、喜び、悩み、苦しむ中からそれぞれ独自の運動を生み出していただきたい。それには、そのまちに暮らす住民としての目線で考え行動することが大切であり、そうすることではじめて市民の耳目をJCに向けることができ、運動にさらなる力が備わることになる。まずは、私たちが明るく元気でいること。そして明るく豊かに生き抜くこと。そのことが、魅力ある地域の創造に繋がり、それが我が国の力へ昇華すると信じている。なぜなら、私たち一人ひとりが市民であ
り国民であるからだ。
とにかく、全てのLOMとともに地域を元気にしよう。私は、日本JCとして常に各地会員会議所の声を聞く仕組みを構築し、ともに考え、その中から新たな運動を掲げることで地域を元気にしたい。地域の問題はそれぞれの地域で解決しなければ、本質の解決には至らないし活性化もされない。そして一人ひとりの成長がまちの成長に繋がるのだ。だからこそ40歳までの血気盛んな青年期をどう過ごすのかが大切であり、それを実現してくれる唯一の団体がJCであり、日本JCはLOMとともに歩みLOMのために存在すると、私は確信している。

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